日本花の会

花のまちづくり

第13回 花のまちづくり優秀事例発表会

花のまちづくりのレベルアップを図るために、 全国花のまちづくりコンクールで入賞された方を中心にその取り組みを発表していただく花のまちづくり優秀事例発表会を毎年開催しています。

第13回 花のまちづくり優秀事例発表会 (第27回コンクール)

日程

2017年10月25日(水)

場所

日比谷図書文化館 (地下1階コンベションホール)

花のまちづくり優秀事例発表

春の四重奏-チューリップ、菜の花、さくら、白銀の朝日岳-の創出とまちづくり
~多くの人に喜んでもらいたい、ふるさとの彩を~

個人部門  山崎 久夫さん (富山県朝日町)

学校から元気発信!!震災を乗り越えて
団体部門  新地町立駒ケ嶺小学校 (福島県新地町)

ホッとできる「場」をクールに楽しむコミュニティガーデン
団体部門  すみよいカルチャータウンをつくる会 コミュニュティガーデンふるる (兵庫県三田市)

~いつも どこでも どんなときも 花でつながる~
“市民総ぐるみ”で取り組む 花のまちづくり 「ふじえだ花回廊」の推進

市町村部門  藤枝市 (静岡県藤枝市)

花のまちづくりスキルアップ

写真:花のまちづくりコンクール優秀事例発表会

“誰でもできる楽しい たねダンゴ、花と笑顔がいっぱいのまちづくり”

サカタのタネ(株)ガーデンセンター横浜
(公社)日本家庭園芸普及協会 グリーンアドバイザー委員会副委員長 
小杉 波留夫 さん

花のまちづくりの啓蒙・普及のため、全国花のまちづくりコンクールの優秀事例発表会及びスキルアップ講座を企画しています。

当日配布資料(プログラム・要旨)

第13回 花のまちづくりコンクール優秀事例発表会 (第27回コンクール)

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春の四重奏-チューリップ、菜の花、さくら、白銀の朝日岳-の創出とまちづくり
~多くの人に喜んでもらいたい、ふるさとの彩を~

山崎 久夫 さん

春の四重奏の創出、活動のきっかけ

 私のふるさと富山県朝日町には、富山さくらの名所に選定され、今では全国からお花見のお客さんが急増している「舟川べり」のさくら並木があります。元はと言えば、昭和36年にさくらが植樹されてから、残雪の白い朝日・白馬連峰と舟川堤防沿いのさくらの二重奏により、風景カメラマンには知る人ぞ知る名所となっていたところです。

 私は地元の舟川新地区で、田んぼで米やチューリップ球根などを栽培している農家です。2003 (平成15) 年ごろ、町内の農家さんから「後継者がいないので舟川近くの田んぼを使わないか」と申し入れがありました。チューリップは連作障害(土壌病害)が起こるため、毎年、栽培場所を替える必要があります。田んぼ探しに苦労していた私は、喜んで申し出を受け、農地を2ha借り、余った土地に栽培が簡単な菜の花も植えました。現在では舟川べりに7ha借りています。

 数年後、散りかけの桜に、チューリップ、菜の花の開花が間に合い、奇跡の四重奏が現れました。たまたま偶然に目の前に広がった“ 春の四重奏~ チューリップ、菜の花、さくら、白銀の朝日岳” は、近所の評判になり、写真愛好家の被写体となるばかりか、マスコミでも取り上げられ、今では地域を彩る宝物になっています。

  • 写真:花のまちづくりコンクール優秀事例発表会

活動で努力してきたこと

●春の四重奏の共演

 偶然出現した春の四重奏を目にしてから、なにより私は桜とチューリップ、菜の花を咲き揃わせることに努力してきました。①桜と同時期に咲くチューリップ品種(早生) を選び。②桜と共演するように桜並木沿いになるべく集団化して作付する。③開花時期の長い菜の花を咲き揃わせるなどです。

 チューリップの球根を大きくして販売するには、花を早く摘み取らないといけませんが、四重奏を楽しみにして来られる方々のため、できる限り花摘みを行わず、景観保持するようにしています。また、近隣の農家の皆さんともども日中はトラクターなどの農作業は行なわないようにし、人の少ない雨の日に行うなど、おもてなしの心配りを 込めてきました。

 摘み取ったチューリップの花びらは、桜並木の根元に肥料となるように毎年まいて、自然(有機物) の循環を促しています。きれいな桜が毎年咲いてくれるのも、花びらのおかげと思っています。

  • 写真:花のまちづくりコンクール優秀事例発表会
  • 写真:花のまちづくりコンクール優秀事例発表会

●人とのつながり

 舟川べりのさくらは、最近では約3万人の観光客で賑わうまでになっています。桜の世話ひとつにしても、ひとりではできません。地域の舟川新桜並木保存会の皆さんらと、舟川べり両岸で1.2km、280本の桜並木(ソメイヨシノ) の下草刈り、枝の剪定、病害虫防除など協力して管理しています。

 平成10年から24年まで花と緑の銀行の地方銀行頭取(花と緑の指導者)として、平成15年からは「とやまさくら守」(富山県内のさくらの名所を維持し、さくらの良さを普及啓発するために、現在75名の方が登録)として、地域の保育所や小学校、公共施設での花の管理指導、桜の世話に、地域の皆さんと一緒になって勉強し取り組んできました。

 また、チューリップの花摘みには、近隣の子供たちに花摘み隊として、毎年手伝ってもらい、自然に触れ合い花づくりの楽しさを体験してもらっています。

活動の成果、今後のおもい

 舟川新桜並木保存会はもとより、地域や町役場の皆さんの協力を得ながら、長い時間と地道な努力を積み重ねた結果「春の四重奏」がだんだんと周知されてきて、大変うれしく思っています。

 春、満開に咲き誇る桜のトンネルを見ると、冬の寒い時期からの作業の大変さが一度に吹き飛んでしまいます。また、この四重奏を見に来られる方々の表情に「やってきてよかった」という気持ちがこみ上げてきます。そして、何よりも長年にわたるこの活動が、「町全体で守り続けていこう」という機運が強く感じられるようになってきたことをとても喜んでいます。

 春の四重奏だけでなく、一年中、多くの人にふるさとの彩りを喜んでもらおうと、2016(平成28)年からヒガンバナの植栽にも取り組み出しました。町長はじめ、町内会、地区自治振興会、町観光協会、ロータリークラブの皆さんら数十名で桜並木の幅5mの土手に穴を掘り、球根を手植えしています。3年かけて長さ約700mのヒガンバナが咲く紅い彩を目指しています。

 また、2006(平成18)年から、田んぼアートにも取り組んでいます。田んぼアートを通してもたくさんの人と出会い、交流の輪を広げ、皆さんに楽しみ喜んでもらっています。

 地元、朝日町には最盛期に約30戸のチューリップ球根農家がありましたが、今では我が家の1戸のみになっています。球根栽培、米作り、地域農業の行方とそれぞれ難しい話がたくさんありますが、だからこそこれからも春の四重奏の創出を続け、町内外の皆さんに喜んでもらい、地域が元気になってもらいたいと願っています。子供たちが育ち、町を離れても、町のすばらしい四重奏の彩が全国で紹介されて、ふるさとを思い出してもらえればと思っています。

 いずれ、「そこなち(そこの家)の親父、かわっとったな。好きなことやっとったな。」と言われれば本望です。

  • 写真:花のまちづくりコンクール優秀事例発表会
写真:花のまちづくりコンクール優秀事例発表会

学校から元気発信!!震災を乗り越えて

新地町立駒ケ嶺小学校 校長 髙橋 澄子 さん

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学校から元気発信!!震災を乗り越えて

新地町立駒ケ嶺小学校 校長 髙橋 澄子 さん

活動のきっかけと概要

 1976年(昭和51年)に町で唯一「緑の少年団」が結成され、少年団活動の一環として緑化活動に取り組むようになったことがきっかけです。当時「花と緑と交通安全」をスローガンに掲げ、中庭にある円形花壇と学級花壇、そして通学路沿いの花壇を「フラワーベルト」と名付けて花いっぱい運動を展開していきました。

 その後、現在の場所に校舎が新築され、2001(平成13)年に移転してからは近代的な建物の校舎と花との調和を模索する中、プランターを中心とした花壇管理を経て、現在では土を耕した直植えの花壇も増やしつつ、緑化活動や花いっぱいコンクールへの参加を本校の伝統・特色ある取り組みの一つとして引き継ぎ、展開しています。

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活動で努力している点

 新感覚の建築様式による建造物に囲まれた中庭・通路にはプランターを配置し、花の開花状況によっては配置場所を変えるなどして美しい環境を保つよう努力しています。また、児童や来客が一番目にする場所に花壇を手作りして四季折々の花で飾り、来客する方々を花や緑でお迎え出来る様に素敵な空間を作り上げています。

 通学路沿いの花壇は、地域住民の方々にも花を愛でていただけるよう植栽の際に工夫を凝らすようにしています。今年度はお花で幾何学模様や校章、文字を形作るよう挑戦しました。

 平成23 年の東日本大震災後、放射線量の心配があり、植栽活動に不安を抱く声があったそうですが、震災当時の先生方、保護者の方々の尽力により、緑化環境を充実させることが学校への元気、地域の復興につながるとの思いから積極的な活動へと進展しています。

  • 写真:花のまちづくりコンクール優秀事例発表会
  • 写真:花のまちづくりコンクール優秀事例発表会

前回の受賞時との違い

 2012 (平成24)年に本校は、当コンクールにおいて花のまちづくり優秀賞を受賞しました。東日本大震災の影響によって、子どもたちの活動が制限される中、そのような環境だからこそ、花や緑に関わる必要性を感じ、保護者や地域の方々と一緒になって花壇整備に取り組んだことを評価していただきました。その取り組みは震災後6 年半過ぎた現在も変わることなく継続しています。さらに平成26年度からは新地町の全小中学校で食育の研究に取り組み、地産地消の良さを学びつつ震災前に行っていた野菜の栽培や稲作りも再開し、花いっぱいの活動とともに土の感触を楽しんでいます。また、本校の学区には震災後、双葉郡から移り住んできた住民の方々が多くいます。そのため本校での花いっぱい運動の取り組みを知っていただく意味でも子どもたちが育てた鉢植えの花を新しく越してきた方々や小学生のいないお家の方々にプレゼントする活動も始めました。学校だけでなく学校周辺もお花でいっぱいになり、花苗を通じて地域全体が明るく住みやすい環境になることを願っています。

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活動の成果

 東日本大震災では、新地町においても119名の方々が犠牲になっています。その被災地にある学校ですが、子どもたちは花いっぱいの環境で大らかにのびのびと学校生活を送ることができています。植栽活動を通して花を観賞するだけでなく、花を育て、花に触れ合うことにより、自然への感謝や人への思いやりの心までもが養われていると思います。

 また、来校者や地域の方々から花いっぱいの環境に対して称賛していただいています。特に地域の方々にはいつも気にかけていただき、除草作業が追いつかない時など、「草刈りは人手が多くあった方がいいんだよ」とPTAの奉仕作業以外でもすぐに集まって草刈りをしてくださるなど、花いっぱいの環境は地域の方々にとっても大切にしていただいている場所であり、癒しの場所、繋がりを感じる場所となっていることを強く感じます。

今後の展開

 緑の少年団の活動として取り組み始めた緑化活動ですが、花でいっぱいの学校は子どもたちにとって自慢の学校です。また、その環境を維持するために、子どもたちは朝から水やりや花がら摘みを行い、児童会活動の際には除草作業も積極的に行っています。現在は被災地支援として年に2回、セブンイレブン財団より寄贈していただいている花の苗とハウスで種から育てた苗を使って花壇を作っていますが、今後は宿根草と一年草のコラボレーションを考えてさらに良い花壇づくりを手がけていきたいと考えています。

 また、花の美しさや癒しを知っている子どもたちだからこそ、自ら育てた花を学校外に広めていく(鉢植えのプレゼント) 活動を通して、学校の花いっぱい運動から地区の花いっぱい運動へ、そして新地町全体の運動へと繋げていくことができると思います。さらに花と緑の活動が被災地復興の一助となることを信じ、一歩一歩地道な活動を続けていきます。

写真:花のまちづくりコンクール優秀事例発表会

ホッとできる「場」をクールに楽しむコミュニティガーデン

すみよいカルチャータウンをつくる会
コミュニュティガーデンふるる 神野 妙子 さん

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ホッとできる「場」をクールに楽しむコミュニティガーデン

すみよいカルチャータウンをつくる会 コミュニュティガーデンふるる 神野 妙子 さん

活動のきっかけ

 2004(平成16)年3月三田学園地区通称《カルチャータウン》の開発主体である兵庫県企業庁が同地区の「魅力づくり」の一環として「カルチャータウンクラブ活動事業」の推進を提唱しました。地域住民が主体になり文化・スポーツなどのクラブ活動に対して、初期の環境整備費および運営費の補助などを行うというものでした。

 その頃、地区センターが未整備で、ひとの交流する《場》がなく知り合う手段のない状態を淋しく感じていました。まちとは、魅力とはどういったものを言うのだろうと疑問を持ち、当時の淡路景観園芸学校で1年学んだ後、花とみどりによるまちづくりの実践の機会を模索していた時でした。

そこでこの呼びかけにいち早く手を挙げ、人を集められる仕掛けをつくりたいとコミュニティガーデンづくりを呼びかけました。1年間の話し合いの結果2005 (平成17)年1 月、「すみよいカルチャータウンをつくる会」を立ち上げ、その中のクラブの1つとして“ふるるガーデン” づくりを開始しました。

 活動する場所に人を呼ぶには歩いて来られる距離にある地区センター予定地でなくてはならないと県を説得しました。公の土地だけに一部の住民の反対もありましたが説明会も開き了承をいただくことができました。

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活動概要と成果

 このガーデンは単なる眺めるための庭という場所にとどめることなくコミュニティガーデンの名のとおり、子供や関西学院大学の学生、子育て中のママさん、シニアまでが自ら一緒に楽しむことのできるプラットホームとしての《ホッとする居場所づくり》を目指しています。

 花と緑が創りだす空間を、快く感じられる環境を多くの住民が楽しんで欲しい。車椅子やベビーカーが入りやすいようにと、3年3期に分けて夏休みを利用して小学生も参加して園路を整備しました。このような大型の事業を行うときは、市や企業の助成金を申請し完成させることができました。模擬ではなく実際に使うための道をつくる経験を子供たちは真剣にとりくみ、親御さんも驚いていたほどです。

 園を吹き抜ける風の匂いや霧にぬれたクモの巣、昆虫・蛙・シジュウガラの子育てなどが観察できるように、ガーデンでは農薬は使わないようにしています。

 時々メッセージボックスに中学生が書いたと思われる手帳をちぎった手紙や、引っ越してこられた方の感謝の気持ちが書かれた手紙を見つけた時、コミュニティガーデンとしての目的をひとつ果たせていると部員は小さな喜びを積み重ねています。

 1年を通して、お花見・鯉のぼりたて・オープンガーデン・七夕・芋煮会(お月見)・クリスマスキャンドル飾りといった、昔から続いてきた行事を継承するプログラムを催したり、子育てグループによる芝生の上で水遊びするなど、身近な土地での子供たちの経験が、原風景になってくれることを望んでいます。作業活動は毎週木曜日ですが単に作業のためだけではなくそのあとのティータイムは部員の安否を確かめる役割もあり、お互いの健康相談・生活情報交換と緑陰での穏やかで有意義な《場》となっています。

  • 写真:花のまちづくりコンクール優秀事例発表会
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今後の展開

 今回の受賞により13年の活動成果に自信を持つことができましたので活動をアピールできる機会を増やしていきます。地域にあるグループやシニア応援団体として、ボランティア活動を希望している人への説明会に積極的に参加し、新しいつながりを広げプログラムを増やし、シニアや子育て世代が楽しめるコミュニティガーデンづくりを進めていきたいと思っています。

 活動のチャンスを頂いた県企業庁と公園みどり課の静かな見守りとご協力に感謝しております。

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~いつも どこでも どんなときも 花でつながる~
“市民総ぐるみ”で取り組む 花のまちづくり 「ふじえだ花回廊」の推進

藤枝市

活動のきっかけと活動概要

 市の名前に“ 藤”を冠する藤枝市は、気温が温暖で一年を通じて四季折々の花を楽しむことができます。400年以上の歴史を持ち、年間150万人近くが訪れる蓮華寺池公園をはじめ、花の名所が多数あります。また、各種団体、自治会・町内会など、長きにわたり、藤や桜などそれぞれの地域の花を地域住民自らが守り、育てる活動を積極的に行ってきました。

 1957(昭和32)年9月、花いっぱいに迎えようと国体を契機に藤枝市花の会が設立し、1973(昭和48)年には藤を市の花に制定しました。以来、花いっぱい運動と日本一の藤の里づくりを推進してきました。

 これらの“花”と活動する“人”を「地域の宝」として、その魅力を市内外に発信することで、藤枝市に“住む人” と“訪れた人”が花を通して笑顔でつながるまちを目指し、2015(平成27)年3月、市の重点施策として「ふじえだ花回廊基本構想」を策定し、花のまちづくり「ふじえだ花回廊」を、“ 市民総ぐるみ”で推進しています。

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いつも どこでも どんなときも 花でつながる

 “ 市民総ぐるみ” による取組を実現するため、産学官で構成するふじえだ花回廊推進協議会を中心に、ふじえだ花回廊基本構想の4つの柱に沿った施策を戦略的に展開しています。

 歴史・資源と花の持つ力を最大限に活用し、特徴ある多様な事業を全庁的に取り組むほか、大学と連携したロゴマークの作成、市民政策提案による事業化、市の玄関口である駅や市庁舎の彩りボランティアなど、市民のアイデアをまちづくりに反映するとともに、市民参画がしやすい仕掛けづくりを行っています。

  • 写真:花のまちづくりコンクール優秀事例発表会
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「みんなでつないで めざそう 花の世界一!」ギネス世界記録に挑戦

 2017 (平成29)年3月、ふじえだ花回廊のさらなる機運づくりと、多くの市民が花に触れ花に親しむ機会の創出を目的として、ツナグハナ(目標2,987m)を合言葉に「世界一長い花の列」に挑戦しました。市内27の全ての小中学校をはじめ、約240 の市民団体や企業、自治会・町内会、商店街等の協力により、5,100プランター、約30,000鉢のパンジーやビオラなどを育てました。

 約3 ㎞に渡りプランターを並べる作業は、平日の夕方、仕事帰りの市民ボランティア200人以上が集まり、実施しました。

 多くの市民が見守る中、ウクライナ共和国の2,847.90m を超え、3,117.17mを記録し認定率5%といわれる難関のギネス世界記録を達成することができました。

 なお、ギネス世界記録で使用したプランターは、事業所や商店街、学校、観光施設など、市内の各所で活用されています。

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活動の成果

 2003 (平成15) 年にスタートした「まち美化里親制度」などの活動に加え、ふじえだ花回廊サポーターズ事業費補助金制度の創設・周知により、これまで以上に地域における美化活動や花の植栽活動が活発化するなど、民間団体や企業の主体的な取組が拡大しています。

 また、友好都市との交流や、異業種の団体や企業の間で連携した取組が見られるなど、花を通した交流が拡大しています。

 さらに、間接的ではありますが、2016(平成28)年の犯罪発生率(1,000人当たり、人口10 万人以上市区)は県内最小を示すなど、まちの安全・安心に寄与しています。

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今後の展開

 ギネス世界記録の挑戦は、多くの市民が花に関心を持つきっかけとなりました。その取組で得た成果を生かし、市民ひとりひとりが取り組むことができる施策や、子どもの頃から花に触れ合う機会の創出などを促進していきたいと考えています。

 そして、藤枝といえば「花のまち」と市民が誇りに思い、次世代につながる持続性のある取組として定着させていけるよう“ 市民総ぐるみ” でふじえだ花回廊を推進します。

花のまちづくりスキルアップ講座

写真:花のまちづくりコンクール優秀事例発表会

“誰でもできる楽しい たねダンゴ、花と笑顔がいっぱいのまちづくり”

サカタのタネ(株)ガーデンセンター横浜
(公社)日本家庭園芸普及協会 グリーンアドバイザー委員会副委員長
小杉 波留夫 さん

[略歴]
サカタのタネ(株)で44年間‘花のたね’の仕事に従事し、タネに関する全ての仕事をされ、パンジープロジェクトやサンパチェンスプロジェクトなど市場開発のリーダーを歴任。現在はサカタのタネガーデンセンター横浜で、園芸相談と園芸ミニ講習会を担当。

また、2011年3月の東日本大震災後からは現地に入り、被災地を花と緑で応援する(公社)日本家庭園芸普及協会の花いっぱいキャンペーンでは委員長となり、東北地方の三陸沿岸地域を支援。その活動の中で生まれたたねダンゴという新しい種まきの手法と景観形成の技術を作り上げ、今では全国都市緑化フェアなど、日本全国で採用されている。現在は日本全国にたねダンゴ指導者を養成する事業を進めている。