公益財団法人日本花の会

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桜の名所づくり

土づくり

土壌改良を必要とする場所と改良方法

①水はけの悪い場所

雨の上がった翌日も水が引かない湿った場所は、過剰な水分が地面にたまって根が腐敗してしまい、桜を植えてもよく育ちません。

  • 写真:水はけの悪い場所
  • 桜を植える予定地に30㎝の穴を掘り、その穴の上まで水を入れます。
    1時間経過しても穴の中に水がたまっている場合は水はけの悪い場所と考えてよいでしょう。

○改良方法
暗渠排水を設けるか、盛土をするなど排水対策をとって植える必要があります。

②地面が固い場所

踏み固められたりして地面が固い場所では、根が伸びることが出来ず、桜を植えてもよく育ちません。

  • 写真:地面が固い場所
  • 直径1㎝の園芸用支柱を地面と垂直に立て、両手でもって強く地面にさし込みます。
    50㎝以上ささらない場所は固い場所と考えてよいでしょう。

○改良方法
根が伸びることが出来るように直径2m、深さ0.7mの範囲を掘って地面をやわらかくしましょう。

③土の養分が少ない場所

地面が固くないのに生えている草の葉色が黄色味を帯びていたり、草丈が低い場所は、土の養分が不足しており、桜を植えてもよく育ちません。

○改良方法
植えた後での土壌改良は難しいので、植える前に完熟堆肥や肥料を施しましょう。

④マサ土の場所

関西で多くみられる土に、花崗岩が風化して出来たマサ(真砂)土と呼ばれる土があります。マサ土は養分が少なく、乾燥しやすい性質をもっています。また固められやすいため一度踏み固められると水はけが悪くなります。つまり①水はけが悪く②地面が固い③土の養分が少ない、場所となります。そのため、特に土壌改良を充分に行う必要がありますが、一方で改良効果もよく表れる場所ともいえます。