桜の名所づくり
支柱
①支柱を行う理由
・成育を補助する
支柱は、植えたばかりの苗木が強風などでゆすられて倒れてしまったり、せっかく新しく伸びた根を切ってしまったりしないように、自分自身で支えられるようになるまで成育を補助するものです。
・樹形をつくる
シダレ性の品種や河津桜など枝が横に広がりやすい品種は、支柱を添えて芯となる枝を誘引すると、短期間で樹形を整えることが出来ます。
・管理上の目印
植付け時の位置を示したり、夏の草刈り時には支柱が目印となり、誤って苗木を傷つけてしまうことが避けられます。
支柱と苗木の上から見た結束の様子
①の絵の様に結ぶと苗木と支柱がこすれあって苗木が痛んでしまいますので、②の絵の様に結び目の状態を8の字にヒモを結びましょう。
枝の誘引方法
○枝が横に広がりやすい品種
河津桜などは、枝が横向き~斜め下向きに伸びるため、樹形を整えるために枝を誘引します。
○シダレ性の品種
シダレ性の品種は名前の通り、下向きに枝が伸びます。そのため、樹形を整えるために、枝を誘引します。
これだけは用意しておこう。
将来、見ごたえのある樹形にするためには形をつくる必要があります。その際これだけの資材が必要です。
支柱やヒモと苗木がこすれておこる傷付の防止に杉皮や布などを苗木に巻き保護します。
麻縄など1~2年以内で分解するものを使いましょう、ビニールヒモなど腐らないものは不可。
長さ1.8~2.4mほど、シダレ性品種は4mの竹や園芸用支柱など
③注意点
桜は8月下旬頃から急激に幹が太るので、時々巡回して、結び目のヒモの食い込みやヒモの緩みすぎを手直ししてください。
1.ヒモが食い込んでしまった幹
2.ヒモをはずすと幹がくびれてしまっています。台風などの強い風を受けると、ここから折れてしまったり、病害虫が侵入する可能性が高くなります。